クダショウはネズミのような形をしており、尾が平らで目は丸、ひげが長く、色はトチ、黒、白、ブチなどいろいろあるという。
家クダショウ、山クダショウ、沢クダショウの3種があり、家クダショウは山クダショウより体が大きく、脚に水かきがあり、尾は太く、丸顔であるという。
クダショウは、ウツギや竹の筒に入れて「福の神」として売られていたのを、村人が村に持って帰ったのが始まりであるという。
クダショウは生味噌が大好物で、クダショウに舐められた味噌は駄目になる。
彼らは一つの家に75匹おり、飼い主の心を読んで、他人に憑くなど様々な悪さをする。クダショウを飼う家は、そのおかげで一時は裕福になるが、クダショウはネズミ算式に数が増えるので、いずれは財産を食いつぶされる。
熱でうなされた病人が、「おれはどこどこの家から来たクダショウだ」と口走ることがある。そんなときは、禰宜を呼んで「送りたて」を行なう。
水窪の山住神社は狼がお使いなので、そこから箱に入った「お犬様」を迎えてくると、クダショウは怖がって離れる。この箱の中に何が入っているか、誰も見たことがない。
1961年6月に中立の老婆が熱病にかかって以来、遠山ではクダショウに憑かれた例はない。このときは風折の禰宜が呼ばれ、不動経をあげてクダショウを落とした。



