毎年十月、長野県と静岡県の県境兵越峠では、信州軍と遠州軍が「国境」をかけて綱引きで対決する「峠の国盗り綱引き合戦」が行なわれます。
長野県は飯田市南信濃、静岡県は浜松市水窪町の両商工会の青年部から各々十五名の精鋭が選出され、三本勝負を行なって勝った方が1メートル、相手側に「国境」を広げることができるのです。
この戦史をひもとけば、はじまりは昭和六十二年。それまで双方の商工会青年部は野球などで交流を深めていましたが、水窪町が招いた地域文化研究家の加藤伸幸さんの提案で綱引きをすることになりました。
ただ綱引きをするのではなく「国境」をかけて勝負するというアイデアが、その後十七年にも及ぶ息の長いイベントにつながったのです。
初めは両青年部が和気あいあいと行なっていた綱引きですが、第四回の頃からテレビなどで取り上げられて話題となり、兵越峠に「綱引き広場」が作られたほか両町村の首長による口上合戦が繰り広げられるなど、ユニークなイベントとして現在のスタイルが定着しました。
平成13年には田中長野県知事も参加し話題となりました。
当初は藤蔓を編んで作った綱を用いていましたが、切れやすいために現在では綱引き用の綱に変え、1チーム15名(うち3名が女性)として細かいルールも定められた本格的なものになっています。
その一方、可愛らしい地元子供たちによる綱引きや、一般客による交流試合なども行われ、誰もが楽しめるイベントとなっています。

わう綱引き合戦
今回は「遠山さん」チームも参加しました
闘志満々の信州軍
国境をかけていざ勝負
信州軍勝利、青年部長の胴上げ
飯田国道工事事務所長あいさつ